サムスンの謎のフォルダブル「SM-F971U」がGSMAに登場 ― 2026年は「二つのFold」時代へ

サムスンの新たな折りたたみ端末と思われるモデル番号「SM-F971U」がGSMAデータベースで確認され、業界関係者の間で大きな話題となっています。2026年のラインアップに向けて同社が大きな変革を準備している可能性が高まりました。

“Flipではない”ことを示すモデル番号の法則

SM-F971Uが注目される理由の一つは、その型番が示す意味にあります。サムスンの折りたたみシリーズでは明確な番号体系があり、

  • SM-F7xxx:縦折り(Flip系)
  • SM-F9xxx:横折り(Fold系)

というルールが一貫して採用されています。
一部では“Galaxy Z Flip 8 FE の廉価版ではないか”という憶測も出ていましたが、9番台の「F971」はFold系で確定。Flipの型番とは完全に別枠で、勘違いの余地はありません。

「Q8」と「H8」― 2026年に二つのFoldが並ぶ可能性

ここで注目したいのが、サムスン内部で使用される開発コード名です。同社は毎年、Foldシリーズに「Q」系列のコードを付与しています。

  • Fold 6(2024):Q6
  • Fold 7(2025):Q7
  • Fold 8(2026予定):Q8 → 型番SM-F976

この流れの中で新たに浮上したのが、**SM-F971Uに割り当てられている「H8」**という別系統のコード名です。
つまり2026年、サムスンは

  • 通常ラインのGalaxy Z Fold 8(Q8)
  • 新フォームファクター採用の“別系統Fold”(H8)

という、二つのハイエンドFoldを同時展開する可能性が極めて高くなりました。Foldシリーズ史上初の試みです。

H8の狙いは「狭すぎる表面画面」問題の解消

このH8の方向性を示すヒントとして、韓国メディアや業界筋の情報が挙げられます。サムスンは本モデルで、Foldシリーズの弱点とされてきた“縦長すぎるカバー画面”の改善に踏み切るとみられています。

H8が目指すのは、

  • 閉じた状態で「横に広く、縦に短い」パスポート型デザイン
  • 開いた際は、18:9×2枚=ほぼ正方形に近い「18:18」のメイン画面

という全く新しい比率です。

これにより、横画面化せずともアプリのレイアウトが自然になり、マルチタスクや分割表示の使い勝手が飛躍的に向上すると期待されています。

発売時期が2026年になる背景 ―「Appleの影」が濃くなる年

折りたたみ市場の先駆者であるサムスンが冒険を仕掛ける理由の一つに、2026年にAppleがついに折りたたみデバイスを投入するという強い業界予想があります。

  • Q8:従来型のFoldを求めるユーザー向け
  • H8:新しい形状でAppleに真正面から対抗

という“二本柱戦略”で市場の主導権を守りにいく構図が浮かび上がります。

「U」から読み取れる地域展開

今回GSMAに登録されたのはSM-F971U
末尾の「U」はアメリカ向けモデルを意味しますが、これが“米国限定モデル”というわけではありません。各地域の型番は段階的に判明するため、まずU版が登場したにすぎません。

米国版が先に動いているという事実は、サムスンが“強敵・Appleの本拠地に向けた準備を進めている”という見方もできます。

2026年、Foldは次のステージへ

SM-F971U(H8)は、単なる新型Foldではなく、サムスンが折りたたみの未来を更新しようとしている象徴的な一台です。
型番から読み取れる情報と各メディアの報道を総合すると、H8は従来シリーズとは明確に異なる方向性を持つ“新世代Fold”といえるでしょう。

2026年は、

  • 正統進化の Fold 8(Q8)
  • 新フォームファクターの ミステリアスFold(H8)

という二枚看板でサムスンが市場を攻める一年になりそうです。
今後、設計が最終段階に進むにつれ、内部仕様やディスプレイ方式など、さらなる情報が明らかになっていくはずです。新たな動きが入り次第、改めてお伝えします。

ソース

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