Googleの次期フラッグシップ、Pixel 10シリーズに新たなAI機能「Magic Cue(マジック・キュー)」が搭載される可能性が高まっています。アプリの利用状況や画面の内容に応じて、必要な情報や操作をリアルタイムで提案するというもので、これまで「Pixel Sense」として知られていた機能の発展版とみられます。
Geminiとは異なる“補助型”AI
今年初め、「Pixel Sense」という予測型サジェスト機能の存在が報じられましたが、今回の新たなリークでは、正式名称が「Magic Cue」に変更されたことが明らかになりました。

このMagic Cueは、Geminiのようにユーザーと対話するタイプのAIではなく、むしろ現在使用中のアプリや画面の状況を読み取って、バックグラウンドで“気の利いた提案”をしてくれる存在です。たとえば、チャットアプリで「フライト番号教えて」と聞かれた際に、Magic Cueが自動的にGmailから該当情報を抽出して表示するといった使い方が想定されています。
操作不要、文脈を読み取るスマートアシスト
Magic Cueの画面インターフェースや起動方法についてはまだ明らかにされていませんが、現時点ではユーザーが操作を行わなくても、画面上の文脈を読み取って適切な情報を提示してくれる仕組みのようです。
現行のPixelシリーズでも、Geminiオーバーレイを手動で呼び出して質問することはできますが、Magic Cueはそれすら不要で、完全に自動でアシストしてくれる点が大きな違いとなります。
Googleアプリや画面履歴を活用
Magic Cueは、以下のような複数の情報源をもとに判断を行います。
- 現在使用しているアプリ
- 直近の画面アクティビティ
- Gmailやカレンダー、Keep、タスクなどのGoogleアプリのデータ
- デバイス上の連絡先やメッセージ、スクリーンショット
- Googleアカウントの基本情報(メールアドレスや電話番号など)
これらの情報は、Googleのセキュアな分離環境で処理されるとされており、プライバシーへの配慮も強調されています。また、ユーザーは「Magic Cueがアクセスできるアプリやデータ」を設定画面から個別に選択できるようになる予定です。
タスク完了もスムーズに
Magic Cueの導入により、Pixelユーザーはタスクの完了までの手間が大幅に軽減される見込みです。アプリ間の連携がスムーズになり、「情報を探す」「別アプリで操作する」といった工程が、Magic Cueによって即座にガイド・実行される形になります。
Pixel 10ではハードウェアの進化だけでなく、AIを活用したユーザー体験の最適化にも注力されているようです。Magic Cueが本当に日常的な使い勝手をどこまで変えてくれるのか、8月のPixel 10発表イベントでの正式発表に注目が集まります。