
Android 16へのアップデート後、一部のPixelユーザーから「通知が届かない」「端末を操作するまで通知が来ない」といった不具合の報告がReddit上で相次いでいます。これまでにもPixelシリーズではDozeモード(バッテリー最適化機能)による通知の遅延がたびたび問題視されてきましたが、今回のアップデートでその症状が一段と悪化しているとの指摘も見られます。
「45分前の通知が一気に届いた」―現場の声
最も多くの反応を集めた投稿では、Pixel 9 Pro XLユーザーが「端末を触るまで何も通知が来なかったが、画面をオンにした瞬間、45分前のメッセージがまとめて届いた」と報告。この現象は一部のユーザーではなく、多くのPixel 8 ProやPixel 9ユーザーからも確認されています。
中には、目覚ましの通知が予定時刻よりも前に届いてしまったという報告や、タスクのリマインダーが数時間遅れて届いたケースもあり、通知のタイミングが完全に崩れている状況が見て取れます。
通知遅延の原因は「Dozeモード」か
Pixel端末では、一定時間操作がないとシステムが省電力モードに入り、アプリのバックグラウンド通信が制限されます。この機能は「Dozeモード」と呼ばれていますが、近年では通知の遅延や未着を引き起こす要因として、ユーザーから批判の声が上がっていました。
Redditの投稿によれば、「Doze Stopper」などのアプリを使っても改善しない例もあり、Android 16ではこれまで以上に通知制御が厳しくなっている可能性が指摘されています。
また、Googleがアプリ開発者に対して「高優先度(high priority)」の通知に限定して即時通知を許可しているという仕様にも批判が集まっています。メールやメッセージなど、ユーザーにとって重要な通知が高優先度に設定されていない場合、通知が大幅に遅れる原因になるようです。
ユーザーの不満と「学習期間」への疑問
一部のユーザーは「アップデート直後は端末がユーザーの使い方を学習するまで時間がかかる」といった見解を示していますが、それに対しては「通知がリアルタイムで届かないのは致命的」「2009年のスマホの方が通知が正確だった」といった反論も見られます。
特にビジネスシーンや生活の重要な場面でスマートフォンを利用しているユーザーにとって、通知の遅延は見過ごせない問題です。中には「バッテリーや通知は“学習”ではなく、最初から正常に機能するべきだ」と強く批判する声もあり、Googleに対して改善を求める姿勢が明確に表れています。
通知の信頼性に再び疑問符
Android 16へのアップデートによって、Pixelユーザーにとって重要な機能である「通知」の信頼性に再び疑問が生じています。現時点ではGoogleから公式な対応や修正のアナウンスはありませんが、今後のアップデートでの改善が待たれるところです。
Pixel端末における通知の即時性は、日常的な利便性を左右する重要な要素。今回のようなケースを踏まえ、Googleにはより柔軟で確実な通知管理の見直しが求められそうです。