2025年2月20日、ついに登場した「iPhone 16e」。シリーズの中で最も手頃な価格帯であり、9万9800円からのスタートとなっています。
しかし、その低価格を実現するために、内部の仕様に少し工夫が施されていることが明らかになりました。その一つが、搭載されているA18チップの性能に関することです。
「ビンニング」とは？iPhone 16eのA18チップに秘密が
iPhone 16eには、Appleの最新A18チップが搭載されていますが、通常のiPhone 16とは少し異なります。実は、iPhone 16eに搭載されているA18チップは、一般的に「ビンニング（選別）」されたものです。
ビンニングとは、半導体の製造過程で、一部のチップが性能に達しない場合、それらを区別して価格を下げた上で販売する方法です。この手法は、製造過程で完璧な製品ができないことを前提に行われます。
iPhone 16eに搭載されたA18チップは、通常版のiPhone 16のA18チップと同じ6コアCPU（パフォーマンス2コア、効率4コア）と16コアのニューラルエンジンを搭載しています。しかし、GPU（グラフィックス処理ユニット）は1コア少なくなっており、これが性能にどう影響するかが気になるところです。
実際の性能差は？
通常、チップのコア数に差があると、特にグラフィック処理を必要とするゲームやベンチマークテストで違いが見られる可能性があります。しかし、日常的な使用や軽いアプリの動作に関しては、その差はほとんど感じられないでしょう。
また、この「ビンニング」されたA18チップは、iPhone 16のA18チップよりも1コア少ないGPUを搭載していますが、iPhone 16 ProやiPhone 16 MaxのA18 Proチップとは、2コアの差があります。
このようなチップのバリエーションは、2024年モデルのiPad miniにも見られ、こちらもA17 Proチップがビンニングされたモデルとして登場しています。
まとめ
iPhone 16eは、シリーズの中でも手に入れやすい価格帯に位置していますが、その理由の一つは内部のA18チップの「ビンニング」バージョンにあります。
この仕様が意味するのは、通常のiPhone 16やiPhone 16 Proに比べて、わずかに性能が低い可能性があるということです。
ただし、一般的な使用においては、大きな違いを感じることは少ないでしょう。それでも、パフォーマンス重視のユーザーにとっては、選択肢として考慮する際にポイントとなる情報と言えます。
