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QualcommとMediaTekが次世代フラッグシップ向けチップセットの開発を進めており、従来よりも早い時期に発表される可能性が高まっています。最新の情報によると、MediaTekの「Dimensity 9500」は2025年の中頃、Qualcommの「Snapdragon 8 Elite 2」は10月初旬にも正式発表される見込みです。
しかし、今回の注目ポイントはチップの発表時期だけではありません。それらを搭載するスマートフォンも、例年よりも早く市場に投入される可能性が浮上しています。
Snapdragon 8 Elite 2 / Dimensity 9500搭載スマホ、9月末にも登場の可能性
中国の情報筋「Digital Chat Station」によると、Snapdragon 8 Elite 2およびDimensity 9500を搭載したスマートフォンの第一陣は10月には確実に登場するとのことです。さらに、一部メーカーは9月末に発売を前倒しする動きもあるようです。
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過去のトレンドを踏まえると、Dimensity 9500を最初に採用するのはVivoやOppoになる可能性が高いと見られています。一方、Snapdragon 8 Elite 2をいち早く搭載するのはXiaomiではないかとの予想もあります。
Dimensity 9500は大幅なアーキテクチャ変更か
新チップの詳細については、すでにいくつかの情報が出回っていますが、中でもMediaTekのDimensity 9500は大きな変更を伴う可能性が高いと報じられています。
従来のDimensity 9300や9400では「オール・ビッグコア」構成が採用されていましたが、9500では2+6のCPUクラスタ構成になると予測されています。
この変更の理由は明らかではありませんが、新たに搭載されるのは2つのCortex-X930「Travis」コアと6つのCortex-A730「Gelas」コアになるとの情報もあります。MediaTekはこれまでビッグコア重視の設計を進めてきましたが、ここにきて大幅な方向転換を図る可能性があります。
Snapdragon 8 Elite 2はApple M4チップに迫る性能に?
一方、Qualcommの「Snapdragon 8 Elite 2」については、ARMの「SME(Scalable Matrix Extension)」命令セットをサポートするとの噂もあります。これにより、次世代のApple M4チップに匹敵する性能を発揮する可能性があると期待されています。
2025年後半のスマホ市場は競争激化へ
新チップの発表時期が早まることで、2025年後半のスマートフォン市場は例年以上に激しい競争が繰り広げられることが予想されます。特に、Snapdragon 8 Elite 2とDimensity 9500の性能差や、それを生かした各メーカーの戦略に注目が集まりそうです。今後の動向にも要注目です。