台湾のチップメーカー、Mediatek。
同社がスマートフォン向けチップのメーカーとしてとうとうシェアNo.1を獲得した模様です。
調査会社Counterpointが伝えたもの。
これによると、2020年第3四半期におけるMediatek製チップの市場シェアは31%を占め、昨年同期でトップだったクアルコム製チップを抜いたとのこと。
上の図を見るとクアルコムとサムスンの落としたシェアをMediatekがそのまま吸収した、という感じになっています。
また、同調査によるとMediatek製5Gチップのシェアはさらに大きく、第3四半期では全体の39%を占めたとのことです。
なお、CounterpointはこのMediatek製チップのシェア拡大には3つの背景があるとしています:
・100-250ドルのミッドレンジスマートフォンへの需要が中南米や中近東の新興国で急増した
・米政府の対ファーウェイ禁輸措置
・Mediatek製チップの採用率がサムスンやシャオミ、Honorなどで増えた
一方、全体ではシェアを落としているクアルコムのSnapdragonですが、HuaweiのHisiliconチップの出荷が減ったため、ハイエンド向けチップ(つまりSD865)ではシェアを拡大したとのこと。
Mediatekは今年、従来のHelioシリーズに加え、ミッドレンジ向けの5G通信対応チップ、Dimensityシリーズをリリースし、低価格帯の5Gスマートフォンの需要増に向けて着々と準備を進めているという印象。
また、来年にはSD888やExynos 2100などのハイエンド向けチップに対抗する高性能チップを展開すると言う噂もあります。
国内ではまだMediatek製チップ搭載の機種は比較的レアですが、来年くらいからは5Gミッドレンジモデルの普及とともに同社製チップを搭載した機種が一気に増えるかもしれませんね。
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