
Nintendo Switch向けゲームをPS5上で動かす実験的なエミュレーターが登場しました。PlayStation 5を改造して実行環境を構築する必要がありますが、すでに一部タイトルではゲームプレイが可能な段階まで進んでいます。
PS5向けに移植されたSwitchエミュレーター
このプロジェクトは「ProsperoEden」と呼ばれるもので、オープンソースのNintendo Switchエミュレーター「Eden」をPS5向けに移植したものです。Edenは、現在は開発が終了しているYuzuのコードをベースに発展したプロジェクトとして知られています。
ProsperoEdenの特徴は、PCなど別の機器を介してゲームをストリーミングするのではなく、PS5本体上でエミュレーターをネイティブに動作させる点です。
ただし、現時点では通常のPS5で利用できるものではありません。PS5のセキュリティ機構を突破した、いわゆる脱獄済みの本体が必要となります。
Cupheadでは60fps動作を確認
公開された動作例では、インディーゲームの「Cuphead」がPS5上で実行されており、最大60fpsで動作する様子が確認されています。
PS5はAMDのZen 2ベースCPUとRDNA 2世代のGPUを搭載しているため、ハードウェア性能だけを見ればNintendo Switch向けゲームを処理するための余裕があります。一方で、異なるハードウェア向けに設計されたゲームを正しく動かすには、CPU命令やグラフィックス処理などをPS5側で再現する必要があり、エミュレーター自体の最適化が大きな課題になります。
そのため、Cupheadが60fpsで動作したことは興味深い成果ではあるものの、すべてのSwitchタイトルが同じように動作することを意味するわけではありません。
今後の対応タイトルにも注目
ProsperoEdenはまだ実験的な段階にあり、互換性や動作安定性については今後の開発に左右されます。特に3Dグラフィックスを多用する大型タイトルでは、さらなる最適化が必要になると考えられます。
また、PS5でSwitchゲームを動かすには改造済みの本体が必要で、ゲームデータについても利用者自身が適法に用意する必要があります。したがって、現時点では一般ユーザー向けの実用的な環境というより、PS5上で異なるゲーム機向けソフトを動かす技術的な実験として見るのが適切です。
それでも、これまでPCなどを中心に進んできたSwitchエミュレーションが、PS5の実機上でも動作するようになった点は注目されます。今後対応タイトルが増え、性能や互換性がどこまで向上するのかが注目されそうです。


