
2010年にAppleが開催したiPhone 4の「アンテナゲート」問題に関する記者会見で、これまで公開されていなかった約47分間の質疑応答映像が、16年を経てYouTubeに登場しました。映像にはスティーブ・ジョブズ氏、ティム・クック氏、ボブ・マンスフィールド氏が登場し、記者からの質問に答える様子が収録されています。
iPhone 4をめぐる「アンテナゲート」
問題となったのは、iPhone 4を特定の持ち方で握ると携帯電話の電波受信が弱くなるという現象です。
Appleは2010年7月16日に問題について説明する記者会見を開催。ジョブズ氏は冒頭のプレゼンテーションで、対象ユーザーへの無料ケース提供と30日間の返品対応を発表しました。
このプレゼンテーション部分については当時Appleが映像を公開していましたが、記者との質疑応答については公開されませんでした。そのため、当時のQ&Aについては報道記事や写真などを通じて伝えられていました。
今回公開された映像によって、16年間見ることができなかった会見後半のやり取りを映像で確認できるようになっています。
ジョブズ氏らはケースを使っていたのか
映像の中でも特に興味深いのが、約18分45秒付近で行われた質問です。
Daring Fireballのジョン・グルーバー氏が、ジョブズ氏、クック氏、マンスフィールド氏の3人に対して、自分たちのiPhone 4にケースを装着しているのかと質問しています。
これに対して3人は、それぞれケースを装着していないiPhone 4を手にしていることを示しました。
ジョブズ氏はその後、アンテナ問題をめぐってAppleが何を学んだのかについて長く説明しています。問題を公表するまでに時間をかけた理由についても触れており、十分なデータを集めたうえで記者会見を開くに至った経緯を説明しています。
Appleの製品戦略についても語る
映像の終盤では、Appleが製品の中核となる技術を自社で所有・管理することの重要性について、ジョブズ氏が説明する場面も確認できます。
特にソフトウェアの重要性が高まる中で、ハードウェアだけでなくソフトウェアまで含めて製品の主要技術をコントロールすることが、コンシューマー向け電子機器において大きな意味を持つというAppleの考え方が語られています。
今回の映像を紹介したグルーバー氏自身も、映像がどこから流出したのか、なぜこれまで公開されず16年後になって登場したのかは分からないとしています。
iPhone 4のアンテナ問題はAppleの歴史に残る大きな騒動の一つですが、今回の映像によって、当時のApple幹部が問題をどのように説明していたのかを、これまで以上に詳しく確認できるようになりました。


