
次世代ゲーム機「PlayStation 6(PS6)」の価格が大幅に上昇し、少なくとも899ドル(約14万円前後)に達する可能性があるという見方が出ています。背景にはAIブームによる半導体不足や部品価格の高騰があり、従来のような“手頃な据え置き機”の時代は終わりつつあるとの指摘もあります。
PS6は据え置きと携帯の“二本立て”構想か
報道によると、ソニーは2027年後半にもPS6の投入を予定しており、据え置き型に加えて携帯型デバイスも同時展開する可能性があるとされています。
さらに、PS4・PS5・PS6の3世代にまたがる後方互換を想定した設計になるとされており、ハードウェアとしては大きな進化が見込まれています。一方で、そのぶんコスト増は避けられない状況です。
かつて399ドルだったゲーム機の時代との違い
2016年のPS4 Proや、2020年のPS5デジタルエディションは399ドルで登場し、家庭用ゲーム機は「普及を優先した低価格戦略」が一般的でした。

しかし現在では状況が一変しています。中間世代のPS5 Proが高価格帯に移行していることもあり、次世代機がそれより安くなるという期待は現実的ではないという見方が強まっています。
さらにPS6ではディスクドライブ非搭載が基本となり、物理メディアを利用する場合は外付けドライブを別途購入する形になる可能性が指摘されており、総額はさらに上がる見込みです。
AIブームが半導体市場を圧迫
価格上昇の最大要因として挙げられているのが、AI需要による半導体市場の逼迫です。
現在、巨大IT企業はAI向けサーバーやアクセラレーターに巨額投資を行っており、TSMCなど主要ファウンドリの生産能力はほぼ限界に達しているとされています。
その結果、一般向けゲーム機用チップは後回しになりやすく、同じ製造ラインでもAI向け製品のほうが圧倒的に高利益となるため、ソニーは部材確保のために割高なコストを受け入れざるを得ない状況になると見られています。
PC市場との価格ギャップも無視できない状況
コンソールの競争相手は、もはや他社ゲーム機だけではなく高性能PCにも広がっています。
現在のミドルクラスGPU単体でも500〜700ドル程度となっており、PS6相当の性能を持つPCを組むと1500〜2000ドル規模になるとも言われています。
こうした状況から、次世代コンソールが599ドル程度で販売されるという従来の想定は難しく、899ドルという価格はむしろ“現実的な最低ライン”だという見方も出ています。
携帯型PS6はさらに高額化する可能性も
据え置き型に加えて検討されているとされる携帯型PS6については、価格が599〜699ドル程度になる可能性が指摘されています。
高性能かつ省電力で後方互換にも対応するチップを搭載する必要があるため、スマートフォン上位モデルに近い価格帯になると見られています。
ゲーム機の“低価格時代”は終わるのか
こうした予測が現実となれば、家庭用ゲーム機は「手頃な娯楽」から「高価格帯エンターテインメント」へと完全に移行することになります。
AI需要と半導体不足が続く限り、部品コストの上昇は避けられず、次世代PS6の899ドルという価格は例外ではなく“新しい標準”になる可能性もあります。
ゲーム機の世代交代は単なる性能向上ではなく、価格構造そのものの転換点を迎えているのかもしれません。
