
2026年第1四半期の米スマートフォン市場で、Motorolaの存在感が急速に高まっています。市場調査会社Omdiaの最新レポートによると、主要メーカーの多くが出荷減に苦しむ中、Motorolaだけが大幅なプラス成長を記録しました。
Apple、Samsung、Google Pixelがそろって前年割れとなる中、Motorolaは前年比18%増という好調ぶりを見せており、米市場で「一人勝ち」の様相となっています。
AppleとSamsungはシェア維持も出荷減

米スマートフォン市場全体は、2026年第1四半期に前年比3%縮小しました。
シェア首位は依然としてAppleで、市場の60%を占有。2位のSamsungも24%を維持しており、両社による寡占状態は変わっていません。
ただし、販売状況を見ると勢いには陰りも見えています。Appleの出荷台数は前年比3%減、Samsungも5%減となっており、市場全体の停滞感が浮き彫りになっています。
Pixel 10シリーズも伸び悩み
GoogleのPixelシリーズも苦戦しました。
出荷台数は前年比7%減となり、OmdiaはPixel 10シリーズが前年のPixel 9シリーズほどの販売モメンタムを生み出せなかったと分析しています。
市場シェア自体は3%を維持したものの、成長軌道には戻れていない状況です。Pixel 10aの前倒し投入によって一定の下支え効果はあったものの、全体の減少を覆すには至りませんでした。
また、Googleは依然としてキャリアによる積極的な販促施策への依存度が高いとも指摘されています。
Motorolaだけが大幅成長
そんな中で際立ったのがMotorolaです。
同社の出荷台数は前年比18%増を記録し、市場シェアも前年の9%から11%へ上昇。主要メーカーの中で唯一の成長企業となりました。
特に好調だったのはMoto Gシリーズで、同社出荷の7割以上を占めたとされています。低価格帯モデルへの需要が拡大していることも追い風になったようです。
さらに、4月以降に価格改定が予定されていたことから、キャリアやプリペイド市場で駆け込み需要が発生した可能性も指摘されています。
米市場は「高級機」と「格安機」の二極化へ
Omdiaは、米スマホ市場で価格帯の二極化が加速している点にも注目しています。
800ドル以上のプレミアム帯は前年比1%減にとどまった一方、300ドル未満の低価格帯は8%増と成長。一方で、中価格帯は大幅に縮小しており、300~599ドル帯は19%減、600~799ドル帯も6%減となりました。
つまり、「高性能な高級モデル」か「価格重視の低価格モデル」かに需要が分かれ、中途半端な価格帯が苦戦している状況です。
Motorolaは、この低価格帯需要をうまく取り込んだ形となっており、今回の結果はその戦略が成功していることを示していると言えそうです。少なくとも現時点の米市場では、Motorolaが最も勢いのあるAndroidブランドになりつつあるのかもしれません。

