
Samsungが、Galaxy S25 Ultra向けに新たなカメラ機能「Ocean Mode」の提供を開始しました。専門用途として開発された技術を一般ユーザー向けに展開するもので、水中撮影の画質向上が期待されています。
サンゴ礁研究から生まれた技術を一般向けに展開
Ocean Modeはもともと、サンゴ礁の保護や海中環境の調査を目的に開発された機能です。水中での撮影では、光の屈折や色の吸収によって写真が青や緑に偏りやすく、被写体が不自然に見えることが課題とされてきました。
この機能では、こうした問題をソフトウェア処理で補正し、より自然で鮮やかな写真に仕上げることが可能です。最新モデルのGalaxy S26 Ultraで初めて一般向けに導入され、今回S25 Ultraにも拡大されました。
色補正と歪み補正で水中写真を高品質化
Ocean Modeは、水中特有の色味の偏りや歪みをリアルタイムで補正するアルゴリズムを採用しています。
これにより、従来はくすみがちだった水中写真でも、肉眼に近い色合いで再現できるほか、被写体の輪郭もより自然に描写されるようになります。水中撮影に不慣れなユーザーでも、手軽にクオリティの高い写真を撮影できる点が特徴です。
仮想ライティング機能も追加
今回のアップデートでは、Ocean Modeに加えて「Virtual Reflector」と呼ばれる機能も追加されています。
これはスタジオ撮影のような補助光を疑似的に再現するもので、影が強く出やすい環境でもバランスの取れた明るさに調整できる仕組みです。水中に限らず、難しい光条件での撮影にも活用できそうです。
防水性能が向上するわけではない点に注意
一方で注意したいのは、この機能があくまで画像処理による補正であり、本体の防水性能を高めるものではないという点です。
Galaxyシリーズは一定の防水性能を備えていますが、基本的には淡水環境を前提としたものです。海水や塩素を含む水は本体のシール部分にダメージを与える可能性があるため、取り扱いには十分な注意が必要です。
実際に研究用途では、防水ケースなどの専用装備が使用されていたとされており、一般ユーザーでも同様の対策が推奨されます。
今後は他モデルへの展開も期待
現在、この機能はカメラアプリのExpert RAWアップデートとして提供されており、ベータ版環境で利用可能となっています。
また、技術的にはGalaxy S24 Ultraでも対応可能とみられており、今後のアップデートで対応機種が拡大する可能性もありそうです。
水中撮影というニッチな分野に踏み込んだ今回の機能は、スマートフォンカメラの新たな可能性を示すものといえます。ただし、ハードウェアの限界を超えるものではないため、使用環境には引き続き注意が求められます。

