
Googleの次期フラッグシップモデル「Pixel 10」シリーズに、かつてPixel 4で採用されていた環境光に応じてホワイトバランスを自動調整する機能「Ambient EQ」が復活する可能性が浮上しました。ただし名称は新たに「Adaptive tone」と改められて登場する見込みです。
Pixel 4だけの幻の機能が再び登場へ
Pixel 4は、当時としては非常に革新的なスマートフォンでした。顔認証用に2つの赤外線カメラを搭載したり、ジェスチャー操作用のレーダー機能「Soli」を内蔵するなど、他のAndroid端末とは一線を画す存在でした。
そのPixel 4に搭載されていた「Ambient EQ」は、周囲の照明環境に応じてディスプレイの色温度(ホワイトバランス)を動的に調整し、目に優しく自然な表示を可能にする機能です。Appleの「True Tone」に近いこの仕組みは、高評価を受けたものの、Pixel 5以降のスマホには搭載されず、唯一Pixel Tabletにのみ限定的に復活していました。
「Adaptive tone」としてスマホにも再登場か
Android AuthorityがGoogle社内の情報筋から得たところによると、このAmbient EQに相当する機能がPixel 10シリーズで「Adaptive tone」として再び搭載される予定とのことです。Pixel Tabletにおいても同様の名称で実装されており、Googleはこの機能を「環境光に応じて、画面の色温度を暖色系または寒色系に自動で調整する」と説明しています。
つまり、Pixel 4でのAmbient EQと本質的には同じ仕組みと見られます。
新型センサーで性能改善に期待
Adaptive toneを実現するため、Pixel 10シリーズには**「ams TMD3743」**という新型の環境光・色センサーが搭載される見込みです。このセンサーは非折りたたみ型のPixel 10全機種に導入されるとみられています。
なお、従来のPixel 4におけるAmbient EQやPixel TabletでのAdaptive toneは、白色の補正が不十分という声も一部ユーザーから上がっていました。今回の新バージョンではそうした課題が解消されているかどうかが注目されます。
8月の正式発表に注目
Pixel 10シリーズは、例年通りであれば2025年8月頃の発表が予想されています。Adaptive toneが実際にどれだけ自然で快適な表示体験をもたらしてくれるのか、そしてPixel 4時代の名機能がどのように進化しているのか、今後の続報に期待が高まります。