ハイエンドAndroidスマートフォン向けのチップセットとして圧倒的なシェアを占めている搭載されてるクアルコムのSnapdragon 8(800)シリーズ。
競合のDimensity 9000シリーズの登場でも、当分シェアトップの位置が揺るぐことはなさそうな雰囲気です。
そんなSnapdragon 8シリーズチップの価格推移について興味深い情報が見つかりました。
スナドラ8シリーズの調達コストは7年間で5倍近くに
Weiboユーザーが投稿していたもので、どこかの中国メーカーの歴代のSnapdragon 8シリーズチップセットの調達コストでしょうか。
2016年のSnapdragon 835から2023年のSnapdragon 8 Gen 3までの価格推移が掲載されており、Snapdragon 835のコストは300元(約6,200円)だったのが、Snapdragon 8 Gen 3では1400元(約29,000円)に。
実に7年間でその価格は5倍近くになっているのが分かります。
SD8シリーズ、7世代の性能向上はどれくらい?
一方、チップセットの性能推移はどうでしょうか?
以下はnanoreviewに掲載されているSnapdragon 835とSnapdragon 8 Gen 3のGeekbenchベンチマークのスコア比較。
ご覧のように、SD835→SD8Gen3でベンチマークスコアは3.5倍程度になっています。
もちろん、チップセットの性能はベンチマークスコアだけでは表せない部分も多々ありますが、単純にベンチマークスコアでは価格ほどの性能進化はしていない、ということに。
スマートフォン本体価格 vs. チップセット価格
では、それぞれのチップを搭載したスマートフォンの本体価格はどうでしょう?
Xperiaのプレイミアムフラッグシップで例えると、Snapdragon 835を搭載していたのはXperia XZ Premiumで、同モデルの米国での発売時価格は799ドルでした。
一方、既存最新のXperia 1 Vの米国での価格は1399ドルなので、価格上昇率は75%程度。SD835→SD8Gen2の4倍近い価格アップに比べればかなり小さいことが分かります。
つまり、過去6年間でのスマートフォン本体の価格上昇は相対的にはチップセットの価格上昇幅ほど大きくはなく、これは言い換えればスマートフォンの製造コストにおけるチップセットの割合が高まっている、とも言えます。
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