
Motorolaが10月から11月にかけて発売するとみられるフラッグシップスマートフォン「Motorola Signature 27」に、思わぬ懸念が浮上しています。搭載予定のSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6を採用した一部のスマートフォンで、ゲームなど高負荷な処理を行った際にブラックスクリーンや突然の再起動、クラッシュが発生するとの報告が中国で出ています。
Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6は、Qualcommが開催したSnapdragon Summitで発表された最新のハイエンドSoCです。2nmプロセスを採用し、非常に高い性能だけでなく、電力効率の向上も大きな特徴とされています。
高負荷時にブラックスクリーンや再起動との報告
今回の問題は、Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6を搭載する一部の最新スマートフォンで報告されています。
対象として、Honor Magic Pro MaxやXiaomi 18 Proシリーズ、iQOO 16などが挙げられており、中国のユーザーからゲームなど負荷の大きな処理を実行している際に、画面が突然ブラックアウトしたり、端末が再起動したり、アプリやシステムがクラッシュしたりするとの報告が出ています。
この情報を発信したのは、Xで情報を発信しているTech HomeやAbhishek Yadavです。Tech Homeは実際に問題を訴えるユーザーのスクリーンショットも複数公開していますが、投稿内容の多くが中国語であるため、現時点では個々の症状や発生条件を正確に確認することは難しい状況です。
したがって、現段階でSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6搭載機全体に共通する不具合だと断定することはできません。
原因は低電圧チューニングとの指摘
一方、Abhishek Yadavは、今回のクラッシュや再起動について、ファームウェア側の低電圧チューニングが原因になっている可能性を指摘しています。
簡単に言えば、バッテリー消費を抑えるためにプロセッサーへ供給する電圧を低く設定しているものの、高負荷時に必要な電力を十分に確保できず、動作が不安定になるという見方です。
もしこの情報が正しければ、通常時のバッテリー持ちを改善できる一方、ゲームなどでSoCに大きな負荷がかかった際に、ブラックスクリーンやクラッシュ、突然の再起動につながる可能性があります。
ただし、現時点ではQualcommや端末メーカーから公式な説明はありません。あくまでリーカーなどから出ている情報であり、原因が低電圧設定にあると確定したわけではありません。
TSMCの2nmプロセスが原因との見方には根拠なし
Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6だけでなく、2nmプロセスを採用するチップを搭載した端末で再起動問題が報告されていることから、TSMCの新しい2nmプロセスそのものに問題があるのではないかとの見方も出ています。
ただ、現時点でその可能性を裏付ける十分な証拠はありません。
例えば、同じく2nmプロセスを採用するA20 Proを搭載したiPhone 18 Proシリーズでも、発売後に突然再起動する問題が報告されました。しかし、Appleはこの問題が新しいFace IDセンサーに関連する不具合だったことを明らかにしており、iOS 27.0.1で修正しています。
このことからも、2nmプロセスそのものに問題があると判断するのは時期尚早でしょう。今回のSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6についても、正式な原因が判明するまでは慎重に見る必要があります。
Motorola Signature 27の発売までに修正される可能性も
Motorola Signature 27は2026年9月に発表されており、10月から11月にかけて発売されるとみられています。
現時点では、同端末で今回の問題が発生するかどうかは分かっていません。ただし、原因がハードウェアそのものではなくファームウェアの電圧制御にあるのであれば、OTAアップデートによって修正できる可能性があります。
そのため、現段階でMotorola Signature 27の購入を避けるべきだと判断するのは早いでしょう。むしろ発売までにQualcommやMotorolaが問題を把握し、必要な調整を行う可能性もあります。
Motorola Signature 27はSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6による高い処理性能に加え、Pixelシリーズ以外では初めてGrapheneOSを正式にサポートする端末としても注目されています。最新SoCを搭載するフラッグシップだけに、発売後の実機で高負荷時の安定性がどうなるのか、今後の検証に注目したいところです。

