GTA 6、PS5版にQSSR採用ならPS5 Proとの差が縮まる可能性

ソニーが通常モデルのPS5向けに導入したAIアップスケーリング技術「QSSR(Quick Spectral Super Resolution)」が、今後発売される「GTA 6」のPS5版にも採用される可能性に注目が集まっています。QSSRを利用すれば通常のPS5でも映像の精細感を高められるため、PS5 Proとの画質面での差がこれまでより小さくなる可能性があります。

一方で、QSSRはあくまでアップスケーリング技術であり、ゲームそのものを高いフレームレートで動作させるための性能を追加するものではありません。Digital Foundryの分析では、GTA 6でQSSRが利用されたとしても、30fpsを超える動作を実現するうえではPS5 ProのGPU性能が依然として重要になるとみられています。

QSSRはGTA 6の画質改善に有効か

QSSRは、PS5 Pro向けのPSSRをベースに、通常のPS5向けに最適化されたAIアップスケーリング技術です。すでに「Marvel’s Wolverine」や「Ghost of Yōtei」で利用されており、映像のディテールや時間方向の安定性を改善する効果が確認されています。

特にMarvel’s Wolverineでは、オブジェクトの細部がより明瞭になり、輪郭周辺のちらつきも抑えられるなど、画質面での改善が確認されています。

ただし、高い解像度を狙う場合には処理負荷も発生します。QSSRによって画質が向上する一方で、フレームレートが低下したり、1フレームの処理時間が長くなったりするケースもあります。

そのため、QSSRを導入すれば通常のPS5がPS5 Proと同等の性能になる、というわけではありません。

GTA 6への導入には開発コストも課題に

現時点で、Rockstar GamesがGTA 6のPS5版にQSSRを採用することは確認されていません。

Digital Foundryの分析では、GTA 6の過去のPS5向け映像からは、FSRや近年のテンポラルアップスケーリング技術が使われている明確な証拠を確認できなかったとされています。そのため、すでに開発が進んでいるGTA 6へ新たなアップスケーリング技術を組み込む場合、相応の開発作業が必要になる可能性があります。

一方、AMDのFSR 3を採用しているゲームでは、QSSRへの移行に必要な作業を比較的抑えられる可能性も指摘されています。PS5 Pro向けのPSSRについても、既存の技術構成によっては対応作業を短縮できるケースがあるとされています。

GTA 6は開発規模が非常に大きいことから、Rockstarが発売時点でQSSR対応を優先するのか、それとも発売後のアップデートで対応するのかは不透明です。

PS5 Proは30fps超の実現で依然として有利か

仮にGTA 6がQSSRに対応した場合、通常のPS5でも輪郭のギザギザを抑えたり、遠景や細かなディテールをより鮮明にしたりする効果は期待できます。

しかし、QSSRそのものがゲームのフレームレートを引き上げる技術ではありません。Marvel’s Wolverineでも、QSSRによる画質向上と引き換えに処理負荷が増加するケースが確認されています。

そのため、GTA 6を30fpsより高いフレームレートで動作させることを考えた場合、より強力なGPUを搭載するPS5 Proの優位性は残ると考えられます。

さらにGTA 6では、Vice Cityの広大なマップや多数のNPCを同時に処理する必要があります。こうした処理はGPUだけでなくCPUにも負荷をかけるため、QSSRを導入しただけで通常のPS5とPS5 Proの性能差がなくなるわけではありません。

GTA 6のPS5版でQSSRが採用されれば、通常モデルでも映像の精細感を高められる可能性があります。ただし、それによってPS5 Proの存在意義が薄れるとは限らず、特に30fpsを超える動作や高い描画品質を目指す場合には、PS5 Proのより強力なGPUが引き続き重要になるとみられます。

現時点ではRockstarからQSSR対応についての発表はないため、実際にどのアップスケーリング技術が採用されるのか、そして通常のPS5とPS5 Proでどの程度の違いが生じるのかは、今後の情報を待つ必要があります。

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