
Acerが再びスマートフォン市場に参入することが明らかになりました。3月25日に発表予定の2機種、「Acerpure Acerone Liquid S162E4」と「Acerpure Acerone Liquid S272E4」が、その第一歩となります。
Acerは過去にスマートフォン市場から撤退していましたが、今回の復帰は業界にとっても注目の動きです。ただし、発表される2機種はいずれもエントリークラスのスペックを持つ低価格モデルとなっています。
Acerpure Acerone Liquid S162E4:手頃な価格のエントリーモデル

「Acerpure Acerone Liquid S162E4」は、6.5インチのHD+解像度LCDディスプレイを搭載し、フロントカメラ用の水滴型ノッチを採用しています。搭載チップセットは2018年に発表されたMediaTek Helio P35で、4GBのRAMと64GBのストレージを備えています。
カメラは背面に16MPのメインカメラ、前面には5MPのセルフィーカメラを搭載。バッテリーは5,000mAhで、充電はUSB-Cポート経由となります。OSは最新のAndroid 14を採用し、FMラジオ、Bluetooth、デュアルnanoSIM(ハイブリッド仕様)にも対応しています。

カラーバリエーションはブルーの1色のみとなっており、電源ボタンは右側面に配置されているため、指紋認証センサーを兼ねている可能性があります。価格はまだ発表されていませんが、100ドル(約9,000円)以下になると見られています。
Acerpure Acerone Liquid S272E4:わずかに大型化、カメラ性能が向上

もう1つのモデル「Acerpure Acerone Liquid S272E4」は、6.74インチのHD+ディスプレイを搭載。水滴型ノッチ内の前面カメラはS162E4と同じ5MPですが、背面のメインカメラは20MPに強化されています。

ただし、搭載チップセットは「Helio G36(MT6765X)」と、S162E4よりも若干処理性能が低めのものを採用しています。RAMとストレージは同じ4GB/64GB構成で、バッテリー容量も5,000mAhです。OSはもちろんAndroid 14を搭載しています。
Acerのスマートフォン復帰は本格的なものか?
今回発表された2機種が、Acerが自社で開発・製造したものなのか、それともODM(相手先ブランド製造)によるライセンス製品なのかは明らかになっていません。しかし、スペックやデザイン、ネーミングから推測すると、Acerのブランド力を活用したODM製品である可能性が高いと考えられます。
これらのスマートフォンは、3月25日よりAmazonで販売開始予定です。Acerのスマートフォン市場復帰が単発の試みなのか、それとも本格的な展開の布石となるのか、今後の動向に注目したいところです。