
海外で販売されているソニーのXperiaスマートフォンで、ソフトウェアアップデート後に5G通信が利用できなくなったとの報告が相次いでいます。影響はXperia 1 V以降の機種などに及んでおり、これまで利用されてきた回避策も機能しなくなったとされています。日本国内で正規販売されているモデルへの影響は不明ですが、海外版を輸入して使用する場合には注意が必要な問題です。
2026年6月のアップデートが原因か
海外メディアのAndroid Authorityによると、RedditのXperia関連コミュニティでは、ファームウェアのアップデート後に5G通信が利用できなくなったという報告が複数投稿されています。報告は少なくとも約5カ月前から確認されており、2026年6月に配信されたファームウェアが原因ではないかと指摘されています。
影響が報告されているのはXperia 1 V以降の機種などで、米国、カナダ、オーストラリア、欧州の複数の国や地域で問題が発生しているようです。
現時点では、海外から輸入した端末での報告が中心です。各国で正規販売されているモデルにも同様の問題が発生しているのかは、はっきりしていません。
これまでの5G復旧方法が使えなくなる
海外版Xperiaを現地の通信環境で利用するユーザーの間では、これまで5G通信を有効にするための回避策が知られていました。
具体的には、デュアルSIM・デュアルスタンバイ(DSDS)の設定を一度切り替え、その後に端末を再起動するという方法です。しかし、今回の問題が発生した端末では、この操作を行っても5G通信が復旧しなくなったといいます。
カナダでXperia 5 Vを使用しているRedditユーザーは、VoLTEによる通話は引き続き利用できるものの、5G通信は使えず、DSDSの設定を切り替えても効果がなかったと報告しています。
また、Xperia 1 VIのユーザーからも、アップデート後に5G通信が利用できなくなり、従来の回避策も機能しなくなったとの報告が寄せられています。
このように、通話機能が維持されていても、モバイルデータ通信の5Gだけが利用できなくなるケースがあるようです。
別の復旧方法も報告されるが、実行にはリスク
一方、RedditやXDA Forumsでは、別の方法で5G通信を復旧できたという報告もあります。
この方法では、5G対応のSIMカードを2つ目のSIMスロットに挿入し、もう一方のスロットを無効化したうえで、特定の日本向けファームウェアから取り出したモデム関連ファイルを書き込むなど、複数の操作を行います。その後、起動してから数分待ち、5G用のSIMスロットを再び有効にするという手順です。
ただし、これは一般ユーザー向けの簡単な設定変更ではありません。ファームウェア関連のファイルを扱う必要があり、操作を誤れば端末が正常に起動しなくなるなどのリスクも考えられます。
そのため、端末の仕組みに詳しくないユーザーや、故障のリスクを避けたいユーザーが安易に試すべき方法ではありません。
ソニーの対応は不明、海外版の輸入には注意
通信機能が利用できる国や地域をメーカー側が制限する事例は、今回が初めてではありません。記事ではGoogleも例に挙げられており、同社は過去に、一部の地域でPixelシリーズの5GやVoLTE、Wi-Fi通話などを制限していました。
ただし、今回のXperiaの問題について、ソニーが意図的に5G通信を制限したのか、それともアップデートに伴う別の問題なのかは明らかになっていません。Android Authorityはソニーに問い合わせており、記事公開時点では回答を待っている状況です。
海外版スマートフォンは、国内で正規販売されていない機種を入手できる一方、通信バンドやキャリア対応だけでなく、地域ごとのソフトウェア制限によって一部の機能が利用できなくなる可能性もあります。
今回の報告だけで、すべての海外版Xperiaで5Gが使えなくなると断定することはできません。しかし、購入時には対応周波数や通信事業者との互換性だけでなく、アップデート後も必要な通信機能を利用できるかという点にも注意する必要がありそうです。


