
Nintendoが欧州向けに投入した、バッテリーを交換しやすくした新型Nintendo Switch 2について、分解調査によって内部構造の詳細が明らかになりました。一部では、応答速度を改善したシャープ製液晶ディスプレイが採用されるとの期待もありましたが、今回の調査では搭載が確認されていません。処理性能についても、従来モデルから大きく向上した形跡はないようです。
基本性能は従来モデルから変わらず
今回の新型モデルは、EUの修理しやすさに関する規制に対応するため、バッテリーを交換しやすい構造に変更したものです。技術者のmodyfikatorcasper氏が本体を分解し、従来モデルとの違いを調査しました。
分解で確認された新しいマザーボードは「OSM-CPU-01」と呼ばれるもので、従来の「BEE-CPU-01」と比較されています。しかし、搭載されているNVIDIA製SoCは同じで、メモリ容量も引き続き12GBです。メモリの製造元には変更があるものの、ゲームの処理性能を大きく引き上げるような変更は見つかっていません。

冷却ファンにも変更が加えられている可能性がありますが、主な改良点はバッテリー周辺の構造です。少なくとも今回の分解結果を見る限り、性能強化を目的とした新型モデルではなく、修理のしやすさを改善したマイナーアップデートといえそうです。
期待されていたシャープ製液晶は搭載されず
今回のモデルで注目されていたのが、シャープ製の新しい液晶ディスプレイです。
現行のSwitch 2では、液晶パネルの応答速度が十分ではなく、ゲーム中に残像やにじみが発生することが課題として指摘されています。HDR表示についても、改善の余地があるとされています。
こうした問題を解消する候補として、シャープ製の新型液晶パネルが注目されていました。現行モデルでもシャープはガラス部材を供給しているとされますが、液晶パネル自体はInnolux製です。新しいパネルへの変更が実現すれば、OLEDモデルを待たずに応答速度などを改善できる可能性がありました。
しかし、今回分解された欧州向けモデルには、期待されていたシャープ製液晶は搭載されていませんでした。少なくとも、この新型モデルの登場に合わせてディスプレイが刷新されたわけではないようです。
新型液晶パネルはいつ採用されるのか
シャープ製とされる新型パネルの情報は、2026年6月末に浮上しました。Nintendo Patents Watchが中国のオンライン市場で見つけたのは、型番「LS079T1SX10P」の7.9インチ液晶パネルです。
解像度は従来と同じ1920×1080とされていますが、回路構成の違いから、画素の応答速度が改善される可能性が指摘されていました。その後、「LS0DAS7081 V2」と呼ばれる類似部品も、より多く出品されていたといいます。
ただし、これらの部品が実際にSwitch 2向けとして採用されるのか、いつ製品に搭載されるのかは明らかになっていません。今回の分解調査でも搭載が確認できなかったため、少なくともバッテリー交換を容易にした欧州向けモデルには間に合わなかったとみられます。
バッテリー交換の改善は確認、他地域にも展開か
一方、今回の変更には実用上のメリットもあります。従来のようにバッテリー交換時に強力な接着剤への対処が必要となる構造を見直し、修理しやすくした点です。EU向けモデルとして導入されたこの設計は、今後ほかの地域にも広がる可能性があります。

米国のFCCでは、バッテリー交換を容易にした構造と関連するとみられる「BEE-001(-01)」の型番も確認されていると報じられています。ただし、各地域での発売時期や具体的な仕様については、正式な発表を待つ必要があります。
今回の分解調査では、Switch 2の新型モデルが基本性能を維持したまま、主に修理のしやすさを改善したことが明らかになりました。期待されていたシャープ製液晶への変更は確認されず、残像などの表示品質に関する課題も当面は残りそうです。今後、新型液晶パネルが実際に採用されるのか、あるいはOLEDモデルの登場まで大きな画面改良が見送られるのかが注目されます。
