米政府がAI搭載ポータル「America.gov」を開設、Googleが技術面で支援

米政府は9月29日、連邦政府の各種サービスや制度に関する情報をAIで検索できる新たなポータルサイト「America.gov」を公開しました。29,000以上の政府公式情報源を横断して情報を提供する仕組みで、Googleが技術パートナーとしてAI基盤を支援しています。

従来の政府サイトを一つずつ探すのではなく、知りたいことを自然な文章で質問すると、関連する公式情報をまとめて提示してくれるのが大きな特徴です。

29,000以上の公式情報源をAIで横断検索

America.govは、米政府が提供するさまざまなサービスや給付制度、申請手続きなどの情報をAIを使って案内します。

例えばパスポートの更新について質問すると、必要な手続きや条件などを関連する公式情報とともに提示します。回答に対して評価を送ったり、内容をコピーしたり、追加の質問をしたりすることも可能です。

社会保障の退職給付について調べたい場合も、いつから申請できるのか、オンライン申請に対応しているのか、何歳から受給できるのか、どこで申請するのか、どのような情報が必要なのかといった内容をまとめて確認できます。

給付制度や政府プログラムだけでなく、申請書類、手数料、期限、利用資格などについても質問できます。

PDFの読み込みや音声入力にも対応

America.govでは、政府機関から送られてきたPDFをアップロードし、その内容についてAIに質問することもできます。

また、キーボードで文章を入力する必要もありません。音声入力にも対応しており、英語、スペイン語、フランス語で質問できます。

一方、現時点ではあくまで情報提供を目的としたサービスであり、AIがユーザーに代わって申請手続きを完了することはできません。必要な情報を確認したうえで、実際の申請は各政府機関の手続きに従って行う必要があります。

2027年には申請や更新にも対応予定

America.govは今後、単なる情報検索サイトから、政府手続きを直接進められるポータルへと機能を拡張する計画です。

2027年には、フォームの記入や各種申請、更新手続きなどにも対応する予定とされています。具体例として、Medicareへの登録、パスポートの申請、連邦政府の求人検索などが挙げられています。

複数の政府機関にまたがる手続きを一つのサイトから進められるようにすることで、従来のように目的の情報や申請ページを探し回る必要を減らすことを目指しています。

Googleが技術パートナーとして参加

このサービスは米政府が主導する取り組みですが、Googleが技術パートナーとして参加しています。AIを活用することで、膨大な政府公式情報をユーザーの質問に応じて整理し、関連する情報を提示する仕組みを実現しています。

America.govは、アカウントを作成したり本人確認情報を入力したりせずに利用できるとされています。また、サイトは政治的に中立なサービスであり、選挙運動や政党に関する情報は提供しないと説明しています。

ただし、AIを利用したサービスであることから、重要な手続きや制度については回答をそのまま信用するのではなく、提示された情報源を確認することが推奨されています。

政府が提供する情報は膨大で、必要な制度や申請方法を見つけるだけでも手間がかかる場合があります。America.govは、そうした情報をAIとの対話形式で探せるようにすることで、政府サービスへのアクセス方法そのものを変えようとしているサービスといえそうです。

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